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月曜日、二日酔いでふらふらしながら、肉を炒めて食べたりして、大久保へ。
A子とB子とガストでお茶する。 7時頃、ダーリンに出勤。この日は、Dommuneの収録をG街のtomorrowというお店で行うことになっており、人手が足んなくなりそうだとのことで、月曜なのに呼ばれたのだった。ダーリンは、Dommune出演者やスタッフの控え室みたいな場所になり、賑わっていた。この日のために店にでっかいMacが運び込まれ、Wifiも繋がり、配信開始とともに大画面で映像を見ることができ、おらが街にDommuneがやってきたぞ的な、お祭り的なムードが、漂っていた。 12時頃店を出て、Aちゃん宅に遊びに行き、そのまま宿泊。サッポロ一番を作ってもらって、お風呂やベッドを用意してもらって、最上級のもてなしを受ける。見たかったDVDまで貸してもらう。古い映画のポスターに囲まれてよく眠った。 * 火曜日、起きるとA子さんがトンチが手みやげに置いてったパンを焼いて、ラーメンの具の残りでスクランブル・エッグを作ってくれた。これ以上親切にされたら、ここんちの子になってしまう、と焦り、昼過ぎに失礼する。外はよく晴れており、路地の塀にジャスミンの花が垂れこめて香りを放っている。 夜、アーバンに行く。 一年近く前に、朝の7時にいっしょにカラオケに行った人と、再会。その方が「何年かにいっぺんの周期で、妻がエロくなる」と語っており、非常に興味深かった。ハレー彗星的な、スーパームーン的な、妻のエロスって、そういうものらしい。 帰りにG街にちょっと寄ってかよーさんに会う。 Nさんが家庭教師という店で一日店長をやっているというので一瞬冷やかしに行く。帰ろうとしてたMさんを引っ張ってきて、酒を飲ませる。物書きのお仕事のMさんに、何時に起きて何時に書くのか教えてもらった。自分に合ったペースを見つけるのが大事らしい。妻のスーパームーンにしろ、物書きのペースにしろ、周期というものはとても大切なようだ。人間は他者とだけでなく、地球や太陽の運行とも足取りを合わせて、リズムを刻み、グルーブを構築して、ものを書いたりエロくなったりするべきなのかもしれない。それが健康に無理なく暮らしていく秘訣なのかもしれない。 * 水曜日、親孝行をする。母が海外旅行中なので、父に食事を作ったのです。これですねかじり生活の居心地も多少はよくなるというものだ。たけのこご飯を鍋で炊いたら強火にしすぎて底が真っ黒になった。下北沢でチャリなくした。ロベルト・ロッセリーニ監督の「不安」をDVDで鑑賞。不思議な映画だった。ブニュエルの「エル」みたいな、ちょっとシュルレアルな味わいもある。何より、自分と絶賛不倫中だったイングリッド・バーグマンを主役に、不倫の映画を撮るってところも、謎めいている。別に自己弁護のためでも、私小説的な自分語りをしてるわけでもない。ちょうど監督の立ち位置である、不倫相手のキャラクターは超くだらない、ダメ男。一方、最初は懐深げな人間として登場する夫のほうも、酷いエゴイストであることが判明する。見た後に印象に残るのは、ひたすら不安の伸ばす、黒い影だけ。描かれているものは存外に抽象的で、ちょっと芥川龍之介の小説っぽくもある。 ヌーベルバーグに影響を与えたというロッセリーニ。ただインバグ様の美しい姿が見たいという気持ちで借りたけど、思い出せば思い出すほど、興味をそそられる。 夢に、芦田愛菜ちゃん似の女の子が出てきて、親から「預かって」と頼まれたのでずっと一緒にいるが、親が全然帰ってこなくてちょっと困る。一緒にホテルに泊まったり、デパートをめぐったりした。 * 木曜日、洗濯したり、CD聞きながら衣類の整理したり、日記を書いたり。日々、陰々滅々としていることが多いのだが、文字を書いていると、少し落ち着く。なんで言葉で、人生が、経験が、時間が、人の気持ちが、置き換えられるなんて錯覚を人は抱くのだろう? そんなわけがないのに、そんな荒唐無稽を信じている。それで日記を書いたりする。夜に夢を見るのと同じくらい、出来事を言葉にすることは日常を飛び越えた神秘だ。言葉で物を考えることさえも。 大根を拍子木切りしてG街に持っていく。ホタテの缶詰と混ぜ混ぜしてサラダにした。かよーさんが遊びに来てくれた。先週出会って派手な立ち回りをしたFさんと仲直り。AやSさんがやってきて、学生時代に体育館を火の海にしたビックリ話など聞く。Hさんが映画「のび太の魔界大冒険」が好きと言ってて、激しく共感。小学生のとき全然映画に興味なかったんだけど、「魔界大冒険」のラストのジャイアンが星に矢を放つシーンには、今でもたまに思い出すくらい、感動したのだ。強く心動かされたものを人は忘れないのね。 明け方にNさんやYさんのファンであるという二十歳そこそこの、コンビニバイトの男の子が一人でやってきて、「友達とはこんな話しないけど、映画が好きで」と言って、私も見たことないブレッソンの「白夜」の話なんかしてたから驚いた。私が二十歳そこそこの頃なんて、ゴダールも見たことなかったのに、マニアックな若者もいるものだ。日が出るまで自分の好きな映画や本の話して、「また来ます」と言って帰っていった。映画ファンの友達できるといいねー。 * 金曜日、昼間は寝てた。ダーリンにはファルコン(というあだ名の女の子)とかまりえとかやってきて、お祭り騒ぎになった。酔いっぷりの良い、気持ちの良い女の子たちで、彼女らが笑ってるだけでなんだか幸せになるのだった。マスターが最近、タケノコ掘りに行って、山から竹を切ってきたので、その竹に日本酒を注いで回し飲みした。S様が「明日はパフュームのコンサートに行く!」とはしゃぎながらやってきて、月曜日にDommune様が置いてったバカでかいMacで、パフュームのライブ映像を流し始めた。そのままYou Tube大会に。聖子ちゃんや百恵ちゃんやPSY'Sなどかけて歌ったり踊ったりした。パフュームの魅力を初めて理解しました。マスターは「これがあーちゃんで、これがのっちで……?のっちってのが可愛いな」と言いながらも、次の瞬間には「……ん?どれがどれだっけ?」と混乱し、何回教えてもパフュームのメンバーの顔と名前を覚えられなかった。 みんながあまりにずうっとYou Tubeを見ているので、そのうちにマスター、「ちょっと!みんな、テレビの時間はもう終わり!!」と怒り出し、「ただ店にテレビがあるってだけでこんなに盛り上がりやがって……テレビがあればそれでいいのか!?ここは小粋な会話とお酒を楽しむBarじゃないのか!?俺が今までやってきたことはなんだったんだ!!」と大げさに絶望していた。 * 土曜日、Aさん宅のバルコニーで行われた、豪華なバーベキューパーティにお呼ばれした。駅前の成城石井で買って行ったシードルが美味しい。シードルって安いのに、おシャレな感じもあって、良いもんだね。今度また買って行こう。 Mさんはこの日のために、「日本バーベキュー協会」のメンバーであるという実弟に教えを請うて、道具を揃えて焼き方を暗記し、食材や炭を車で運び込んで大変なご準備をされてきたとのことだった。私も先週、この日のためにわざわざバルコニーの下見に行ったし、ただバーベキューをするといっても簡単なものではない。多くの人の入念な準備の上に実現された、スペシャルな催しなのだった。 タン、ステーキ、豚バラ、しいたけ、エビ、アスパラ、コーン、そして最後は焼きバナナまで。色んな食べ物とワインが、消費しても消費してもまだ出てきた。天気もよかったし、日が暮れると星や羽田から四方に飛び立つ飛行機の明かりがたくさん見えた。最後にお部屋で美味しいコーヒーを入れていただいて、ソファで寝そべって、お開きとなった。 帰り道に、水族館の入り口にある、メルヘンなメリーゴーランドにNさんやTさんと一緒に乗ってみた。メリーゴーランドって、造りが凝っている。天井には風船がぶら下がってるし、照明も無数に取り付けられ、よく考えられて作られている。お芝居の参考にならないかな。 食べ過ぎたので、帰ってからずっとベッドに横たわっていた。 * 日曜日、まだ肉が消化されきらない感じ。スカンクと畑に行く。 「ベビーリーフ」としてまいた種が、一週間来ないうちに、みるみる伸びて、巨大な菜の花として咲き乱れていた!!ハー、これはまたビックリしちゃったね。もちろん、他にも何種類かの植物が混じっているのだと思うが、まさか、ベビーじゃなくて大人リーフになった途端、菜の花に変身するとは。醜いアヒルの子も、はらぺこ青虫も、びっくりの展開だ。 かぼちゃの本葉が生える。じゃがいもも巨大化。水を撒くときが一番気持ちいい。植物が水分を吸収すると同時に、自分の渇きも癒されるかのよう。もちろんイマジネーションの問題であるが。スカンクとともに下北へ。フレッシュネスバーガーでお昼を食べて、ゆきちゃんと合流。 一番街を歩いたのち、「おじゃが」でゆきちゃんは定食、私とスカンクはコーヒー。ゆきちゃん、ダンスのコンペに応募する話など。 疲労がたまっているようなので、千歳船橋の健康ランドに岩盤浴に行く。汗がたくさん出た。また美味しんぼを熟読してしまった。ふらふらになって、帰宅。Talking headsの「Stop making sense」を見かけて、疲れて見てられなくて、就寝する。バーベキューがんばりすぎたか?食べ過ぎたか?癒しを求めて、岩盤浴で汗をかきすぎたか?今週はもうへとへと!! # by chigirayuko | 2012-05-15 19:10
月曜日、Iさんと新宿の珈琲西武でお茶の約束。GWのせいか店内は激込みで、店長のおじさんに狭くて暑い隅っこの席を案内されたので、窓を開けて耐え忍ぶ。アイスコーヒーとコーラフロートを飲んで少し語らった。
その日はひまっこ動物だったので、Iさんにくっついて大江戸線に乗り込み、中井のSoupというライブハウスで行われているノイズのライブを見に行く。Norbert Moslangさんという「voice crack」というユニットをやっていたことでも有名な、スイス出身のミュージシャンの来日記念のライブで、彼と日本のノイズ界の雄たちが腕っぷしを競い合う、プロレスのような硬派な趣向とのこと。 何が行われるのだろう、とワクワクしながら地下のスペースに降りてゆく。 5人のミュージシャンが出演していて、それぞれのソロの後、セッションが行われた。 ノイズだけのライブってほとんど行ったことなかったのだが、一流の音楽家が揃ってるからなのか、とても気持ちよくて静かな体験だった。耳はうるさいけど、心の中が深閑としてくるのだ。 途中、眠っているのか起きてるのか分からなくなり、最後はとうとう夢まで見てしまった。 夢を見ているのか、想像をしているのか、想像が眠りとともに夢に発展していったのか、正確に分からないのだけど、自分の前に座っているIさんが不意に立ちあがって、ステージのほうに歩いていくと思った。彼女は、臙脂色のサンダルと薄手の白地に花柄のソックスを履いていて(現実には全然違う靴と靴下を履いているのだが)、それが、歩き出すと同時に両方脱げる。 そこで、靴下の花柄がアップになる。青い花びらで中心は黄色なんだな、ということが分かる。「靴下脱げたよ」と拾おうとした瞬間に目が覚めて、(先に覚めて、)ライブが終わった。 ライブが終わった後は、まるで温泉に浸かったみたいに頭がボウッとしていた。4人くらいでタクシーに乗って新宿に移動、よく行くお店で焼き鳥や野菜を食べる。閉店後には店主のかける音楽に合わせて、日本酒を飲みながらおおいに踊った。 * 火曜日、近所の古本屋でメイ・サートンの「独り居の日記」(みすず書房)を購入。なんとなく手に取って開いたら、文章がグイグイ身体に入ってきた。決して分かりやすい内容ではないのに、字面を追っているだけで心が穏やかになる文章というのがたまにあって、ヴァージニア・ウルフも自分にとってはそうなのだが、この本もそんな気に入りの一冊になる予感。しかし、独居老人の、園芸と仕事に捧げられた孤独な日々を綴った日記に、まだ30代でこんなに共感してて良いのかと動揺もする。 ただ、その人の見ている世界がどんなに豊かで驚きと発見に満ちているか、ということは、その人が年を取っているとか孤独であるとか、外から窺い知れる事情とは、全然関係ないことだと思うのだ。人はどんなに哀しみに打ちのめされているときでも、色鮮やかで輝きに満ちた景色を見ることができる。このような文章を読むとそう信じられる。 文字のひとつひとつが、まるで生きて呼吸をしているように瑞々しく、まだ全然読み進められてないけど、眺めているだけで、心安らぐ。 夜はアーバン。火曜日メイトのKさんとご近所だと分かったので、帰り道に少し飲んだ。 * 水曜日、キノコとルッコラで肉の入ってないパスタを作る。B子と映画「ブライズメイズ」を見に行こうという話になり、下北沢の駅のホームで待ち合わせ。渋谷の駅で作家のTさんにばったり会う。渋谷の「ヒューマントラストシネマ」(ふしぎな名前!)で「ブライズメイズ」。下品で、身につまされて、たまらなく面白かった。 セレブ妻のヘレンのキャラが非常に興味深い。今流行りの(兆しがある)ビッチってやつの典型だ。巨漢のミーガン(だっけ?)と主人公がソファで殴り合うシーンで少し泣いた。このくらい面白い、当世的なコメディ映画が月に一本ぐらいやってれば、人生が楽しくなるのに……自分で作るしかないのか? 帰りがけ、少し雨の降る中、池ノ上の居酒屋へ。牛肉に不思議なこだわりを見せる店で、赤ワイン片手にハラミとか牛刺しとか食べた。早めにお開きにしたのだが、なんだか満たされた気持ちで、コンビニで煙草買って、足取りも軽く帰る。 * 木曜日、ニコラス・ローグ監督の「サムソンとデリラ」を鑑賞。とんでもない悲しい映画だった。 コンビニでジャガイモやベーコンを買って、急いでG街へ。恒例のタイガーのお相手が長丁場になったので大変だった。しかしこの日も様々な名言を聞けたし、「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーンのポストカードも大事そうにくれた。タイガーはここ三週間、必ず帰り際に、「ティファニーで朝食を」のヘプバーンのポストカードをくれる。今のところ三枚たまったわけだが、どれひとつとして同じ物はなく、あの有名な、「ホリー・ゴライトリー」がキセルをくわえている写真やイラストのポストカードを、バージョン違いで、三枚。 一体何の意味があるのだろう? 考えようとすると眉間に皺が寄ってくるので、やめとく。 * 金曜日、近所を散歩。疲れてたんで、ひさびさマッサージ屋に行き、二十分間だけ肩やら足やら揉んでもらう。思い出横丁の焼鳥屋に行きたかったが休みだったので、岐阜屋でしょっぱいチャーシューメンを食べた。あんまり塩辛かったので、これはツマミだと考えれば良いんじゃないかと思いつき、ウーロンハイを頼む。正解。自分の賢さに小躍りしながらG街へ。 女子の恋愛話を聞いたり、男子の結婚生活の悩みに相槌を打ったりして、夜が更ける。悩みを解決する気のない人は、せっかくアドバイスしてあげても、「いやいやいや」と聞こえないふりをして、また一から同じ話をするから、堂々巡りなんだよな〜〜。せめて解決しようという気合いだけは十分に、人に相談してほしいものだ。しかしこれは酔っぱらいに言ってもしょうがないことなのは明白で、お酒を出す店でこんなに真剣に話を聞いてしまう自分が、どこかズレてるのだろう。 * 土曜日、カフェ・トロワ・シャンブルで小説の仕事の打ち合わせ。五月中に三十枚書くことになった。文学の話をするつもりが、芸能人誰に会ったことあるとか、G街に誰が来てるとか、ミーハーな噂話に終始してしまい反省する。なぜ日本近代文学に私小説をヨシとする伝統が生まれたか、について以前何か本で読んで理解したつもりだったのに、うまく説明することができなかった。勉強したことはすぐ忘れる。自分で経験したこともすぐ忘れる。昨日何したかもよく思い出せないので、先週日記を書くのは大きな山を登るように毎週困難であるが、読んでくれる人がいると聞くので、ありがたく思って続けられている。 食べ物とお酒を買って羊屋白玉さんの家へ。驚異のご長寿猫・まぷちゃんの22歳のお誕生日会に参加。気心の知れた人たちと久しぶりに会って卓袱台を囲むのが嬉しく、頭頂部を畳にくっつけたり、ごろごろ寝転がったり、思う存分にリフレッシュ。寿司や焼きそばや素麺までいただく。まぷは抱かれたり撫でられたり背中に顔を埋められたり、いろいろされていたが、最終的に顎を床につけてお眠りになっていた。 * 日曜日、夕方に上野に行き、スナックアーバンのレディたちと羊を食べる。中国東北部の料理のお店で、15種類の香辛料に漬けた羊の串焼きや、羊のクミン炒めなどを堪能。もう一軒、魚介類を出すビストロみたいな店に入って、「ウニプリン」というものを食べた。殻付きウニに透明なゼリーがかかってる。ウニの棘って、思ってたよりも松葉っぽくて、棘の生え方もそんなに規則的じゃないんだなー、とヘンなことに感心しながら食べた。したたかに酔っぱらってしまった。 # by chigirayuko | 2012-05-09 23:34
月曜日、かよーさんとトロワ・シャンブルでお茶する。週末に二人でネットラジオに出るから、その打ち合わせ。と称する、単なるおしゃべり。
トロワ・シャンブルのシナモントースト、初めて食べた。ザラメが表面で焦がしてあって、お菓子みたいに美味しい。 一番街の焼きとん屋「椿」でビール一杯飲む。 なんとなく興が乗って借りた「ジョーズ」のDVDを見た。海の生き物怖い。船のオイルが燃えたり、機械の制御がままならなくなったりするの、怖い。ロイ・シャイダー、かっこいい。でも少し疲れる映画です。 火曜日、作家のAさん家に遊びに行った。夏みたいなご陽気で、サンダルを履いて足を出した彼女は生まれたての子鹿のようにキラッキラ可愛らしい。白っぽい、天井の高い優雅な部屋で、最中とどら焼きとコーヒーをいただいて、伊勢のお土産の黒豆茶もいただいて、日が暮れるまで、ぽつぽつと各々の近況などを喋る。 皇居ランの約束をしていたのだが、雨が降りそうなのと、もっと遊びたかったので、そのまま皆さんと電車に乗って恵比寿に行き、白米の美味しい居酒屋さんでご飯を食べた。 若竹煮、からすみ、サイコロステーキ、ヒラマサのかま焼き、野菜焼き、日本酒二種、山形県や長崎県のお米、ぬか漬けやわさび漬けや野沢菜、昆布と山椒の佃煮、アオサの味噌汁、等々……。 こんなに美味しいもの食べたってインターネットに書いたら、羨ましがられて、後ろから刺されるかもしれない! そんな罪悪感を持つほどに美味しく、お酒をあんまり飲まなかったから値段もちっとも高くなかった。 生き方を考え直そう。場末の飲み屋で時間を潰すより、美味しいものを食べて知性に溢れる会話を楽しむ、豊かな人生を送ろう。とその時は思ったけど、場末のドロドロもそれなりに好き。 お店を出たら雨があがっていたので、恵比寿ガーデンプレイスのほうまで歩いて、天井に虫や花の描かれたカフェでお茶した。でっかいダークチェリーののっているソフトクリームを食べて、濃いいコーヒーを飲む。死ぬほどお腹いっぱいになった。 先日、エステティシャンの友人から、「人間は完全に満腹になってはいけない。健康に悪い」と聞いたのだが、Aさんは「満腹の、脳内麻薬が出てるような状態の、全身蕩けるような感覚が好き」と言う。 健康と快楽とどっち取るかって話でいいのかな、これは。 自分の感覚をあますところなく言葉に置きかえて貪欲に語ろうとするAさんは素晴らしい。私は「満腹でも腹八分目でもどっちでもいい、そんなにこだわりない」と思ってきたけど、彼女がそんなふうに豊かに語るから、満腹の蕩けるような気怠さと幸福感を、窓から夜の街並を眺めながら共に味わい、豊かな時を過ごすことができた。 言葉は素晴らしい。共感が言葉に促されて空間を満たしてゆく最中に身を置いているのはなお素晴らしい。流れにたゆたい、近づいて、また散り散りに離れる小舟のように、身軽な気持ちで夜の町を歩いて駅の改札まで行き、そこでお別れした。 水曜日、居酒屋大学の常連である、SMの女王様のサロンに遊びに行く。私はほとんどお酒を飲みながら、ボリボリお菓子を食っているばかりだったのだが、なんとも不思議な体験だった。げらげら笑って遊んで過ごして、お店が閉まる頃にはぐったりとくたびれ、とても眠たくなったのだが、家に帰って一晩寝たら、海で思い切り遊んだ翌日のような、心地よさに全身が包まれていた。 お客さんの様子を見ながら、経験と勘にものを言わせて采配を振るう女王様の姿は、えも言われぬ美しさだった。即興演劇の演出に似ているが、もっと大変な、人の心の繊細な部分にマンツーマンで相対する作業を、彼女らは毎晩しているわけで、なんて凄い仕事だろう。敬意を抱かずにはいられない。日本三大Mのお一人という老紳士の五センチぐらいある乳首に触れせていただいたのも、この夜の奇妙な思い出のひとつ。 木曜日、つい先月まで、灰色の枝だけの禿坊主だった庭の山椒の木が、緑の葉を茂らせ始めたので、引きむしって、タケノコの煮物といっしょに居酒屋大学に持っていった。大勢お客がやってきた。「痴女」という触れ込みのライターさんと「M」という触れ込みの映画監督が初対面にも関わらず、店内でいちゃつきパフォーマンスを始めたのが目障りで、ちょっと怒ってしまったら、面白がられたのか、騒ぎがドンドン大きくなり、後で反省。私何してんだろ、と家でちょっと泣いた……。 金曜日、六本木Super Deluxeで石橋英子さんのワンマンライブ。一曲目からドーンと引き込まれ、涙が出た。英子さんのニューアルバム、まだ飲み屋や家でちょっとずつ聞かせてもらっただけだけど、一曲一曲にずーんと深い宇宙がある。そこには無限の生命体が息づき、小さな構成要素の、密接で、有機的な繋がりが満ち満ちていて、ミクロにもマクロにも観察できる。本当に面白い音の連続なのだ。ジムさんのギターソロも最高だった。 打ち上げのお蕎麦屋さんに少しお邪魔して、その後タクシーでダーリンに行った。 指輪ホテルのお友だちがたくさんやってくる。Aちゃんが彼氏を連れてきてくれたのが、嬉しかった。終わってから、久しぶりにゆうやマスターと飲みに行って、昼近くまでおしゃべりしてしまった。ゴールデン街の酔っぱらいの吹きだまり、終着駅である「寺子屋」を出たら、日差しが強くて、夏のような気候。 土曜日、ミランダ・ジュライの「The Future」を見に、イメージフォーラム・フェスティバルへ。 開場三十分前ぐらいに整理券をもらいに行ったら、「立ち見34番」だった。結局座れたが、一番前で顎をずっと上げて見る羽目になって、首が痛かった。しかし内容はとっても気に入った。シーンの一つ一つが鮮烈なアイディアに溢れている。 作者なのに主役を演じるミランダ・ジュライに激しく共感。終始、上体をふらつかせながら、クネクネ動いてる彼女、主役はやっても実は照れ屋なんじゃないかなーとか想像する。踊れない踊りを無理やりでも踊ろうとするところも、他人とは思えなかった。 しかしながら、ラストのクレジットに出てくる名前の多さに驚いた。身近な題材の中にファンタジーを見出していく、予算のかからなそう、かつ小品、という雰囲気の映画なのに、これだけ多くの人が関わっている。観客とたった1、2時間を共有するためにどれほど多くの人の力が注がれているのか想像するだけで気が遠くなる。もう一回見に行きたいから、ロードショウ公開してほしい。 帰り道に横断歩道で、Iさんに遭遇したので、コーヒー飲もうと思ったが、渋谷で良い店が見つからない。結局下北まで戻って、スペシャだったカフェで、二杯もコーヒー飲んだ。あのカフェ、いつまで経っても「前スペシャだったカフェ」って皆、言う。大人の眼鏡男子であるIさんだが、ブラックな話をするときだけ、お肌がみるみる潤って、目が輝き出すから面白い。悪い顔で悪い話たくさんしてしまう。悪ければ悪いほど楽しい。コーヒー飲みすぎたのか、自分の内の毒に当てられたか、なかなか眠れなくて困った。 日曜日、午後に畑に行って雑草取りをする。エンドウ豆の苗を間引きする。新代田で担々麺を食べていったん家に帰る。 夜7時ごろ、下北沢のミスドでかよーさんと待ち合わせ。近くの「MORE」というBarで行われている、ネットラジオ「vincent radio」の収録に参加。かよーさんが「認知新聞」というフリーペーパーを作っているのだが、その一時間の特集番組をやるとのことで、アシスタント役として少しお喋りした。Twitterの書き込みを使って、ネット上で認知新聞の最新号を作ってみようという試み。ラジオで喋るの好き。しどろもどろだったと思うけど、かよーさんの精魂込めて作っている認知新聞というヘンテコな新聞が、一般に広く認知されれば良いと考えて、分かりやすく喋るように心がけた。 終了後、「宿場」に行って、ズン子とかよーさんと日本酒を飲む。ズン子の子供時代の衝撃的なエピソードの数々、忘れられない。彼女の手を握ってみた。押したら凹みそうなほど柔らかく、汗を掻いていた。MOREに戻ったら、大学の先輩、翻訳家で音楽ライターの浅沼さんがラジオに出演していた。ご挨拶したら、ベルリンでの生活の話などしてくださった。 夜が更けるにつれ、酔っぱらって、煙草吸って足を組んで、なんだかビッチっぽくなってるズン子とかよーさん。ああ可愛い。でも、置き去りにしてさっさと帰宅。久しぶりに若者文化っぽいもんに触れたと思って感慨深し。 # by chigirayuko | 2012-05-03 17:32
月曜日、オレンジ一個まるごと食べた。
「DUNE〜砂の惑星」をなんとなく見る。 Yと神田で待ち合わせて、初めての皇居ランに挑戦する。 路地裏の小さな銭湯に荷物を預けてから、気象庁前まで走り、そのまま皇居を一周。まず目につくのは、八重桜やしだれ桜。都会の夜闇に浮かび上がるピンクの花々は、まじで妖艶。皇居ラン素晴らしい、と早くもテンションが上がった。 そのうちYはどんどん先に行ってしまい、私は心が折れて、ランニングにウォーキングを導入。半蔵門あたりをぼうっと歩いていると、お堀土手で夥しい数の菜の花が揺れており、強烈な草の香りに襲われる。皇居のまわりは自然が豊かだね、私もこんな物件に住みたいよと思いながら、さらに歩く。人にも自転車にもどんどん抜かされる。 日比谷の手前で、お堀を泳ぐ白鳥を発見。そういえば、私の劇団の名前はSWANNY。白鳥ともっと親密な間柄になりたいものだ、と注視していると、首を複雑にしなやかにねじ曲げながら、水面をスーッと進んでいく。まさしく、時間が止まったかのような優雅さ。白鳥、超可愛い。 日比谷から気象庁前までは一直線だとYに言われたにも関わらず、走っても走っても、たどり着かない。ようやくYに再会できたとき、すでに彼女は締めのストレッチを終えていた。 銭湯でお風呂に入って、ヴェローチェでアイスコーヒー(ソフトクリームののってるやつ)を飲んで、やっぱりホットにしたら良かったかなとか思うのも、また贅沢なものだ。 皇居の周りなんて大都会でビルばっかりでつまらないだろうと思ってたのに、景色に変化があるし、自然も豊かだし、近くの銭湯では荷物預けられるし、人気がある理由がよくわかったね。そのうちWALKINGなしでも一周できるように鍛えたい。Yと週一で行く約束をした。Yはスポーツや登山が好きな、活発なお人柄なので、どんどん良い影響を受けて、そのうち私も何食わぬ顔をして、「スポーツ大好き☆」と言えるようになっていたい。 火曜日、Kさんに突然お呼出を食らって、三茶で昼飲み。ビルの屋上にあるカフェで生姜焼き定食のお昼を食べて、それから釣堀を改築した立ち飲み屋で、ワインを飲んだ。音楽関係の仕事の人なのに、演劇の話ばっかりしていた。少し甘い、マスカットの白ワイン、去年の夏にも一度飲んだのだが、名前を聞くのを忘れた。 またあれ、飲みたいな。 ワンピースに着替えて、アーバンへ。若い女の子のお客さん、最初カラオケ嫌いって言ってたのに、曲がラルクアンシェルになった途端、超ノリノリで歌ってた。「ラルクが好きなの?」ってたずねたら、すごくうれしそうにコクンと頷いていた。そのうち、彼女、ウィスキー一気飲みして、くにゃくにゃになって、倒れちゃった。支えても、支えても、全身に力が入っておらず、また倒れてしまう。でも顔だけはニコニコと終始うれしそう。立てなくて、私にしがみついて、「この人は、良い人だから、良い人だから」とつぶやいていたのが何とも切なかった。 AさんとHさんと少し飲みに行って、タクシーで相乗りして帰宅。 水曜日、下北に自転車置いといたら撤去されてたもんで、バスを乗り継いで、千歳船橋まで取りに行った。もう、旅行みたいに遠かった。3000円も取られた。しかし、月曜日に皇居ランをしたせいか、自転車こいでもあんまり疲れないし、手足の先まで血の巡りが良くなってる気がする。 夜、粘土を捏ねて仏像を作る夢を見た。茶色い、素朴すぎる顔の仏像になった。何がしたかったのか……。 木曜日、図書館で少し読書。イカ大根を作る。居酒屋大学にタイガーがやってくる。最近、毎週来るな。彼が以前載った韓国の雑誌と、今度載る広告ポスターのコピーと、オードリー・ヘップバーンのポストカードと、「キャットファイト」というお色気プロレスみたいなのの大会のチケットをくれた。友達の旦那さんが飲みに来てくれた。先週、「モテなくて辛い」と嘆いていた別の常連男子が、「最近モテる!」と上機嫌で飲みに来たので、こちらも若干だが、うれしいような、しかし、あきれるような、正直、どうでもいいような。 何にしても笑わせてもらった。 金曜日、カサヴェテスの「グロリア」のDVD見る。ああでありたい。12時から居酒屋大学へ。ゆうやマスターが夜中におどけて、ジュリーのモノマネをやってくれたのが嬉しかった。いつもは店ではやらないのです。朝、店を出て歩いてたら交差点でNさんと雑誌社のIさんに出くわして、「珈琲貴族」でモーニングを食べた。ロールパンと目玉焼きとコーヒー、お腹がすいてたので凄い速度で食べた。Iさんが、私の住んでる駅の近くにできたというおしゃれなカフェの場所を、何度も口頭で説明してくれるのだが、住み慣れた土地の話なのに、何度聞いてもさっぱり場所が分からない。あきらめて、最後のほうは「ああ、わかりました。」と笑顔で言ってしまっていた。Iさんは見た目同い年くらいだが、じつは10も年上らしい。年齢不詳の友人が多い中、意外にも、TOP OF 若く見えるのはこの人なんじゃないかな〜などと思いながら、電車でいっしょに帰りました。 土曜日、中野テルプシコールにて、ダンサー坂田有妃子ちゃんのユニットunicaのダンス公演を見る。最初にやったフランス人の舞踏家、Camille Mutelさんのパフォーマンスがすごかった。仮面をつけて全裸でゆーっくり動くのですが、なんでも、舞台に縄や釘を仕込んで、目で確認しなくても感触で立ち位置が分かるように、作ってあるそうです。ラストは局部にピカーンと黄色いピンスポが当たって、闇の中にくっきりとそのフォルム、陰影が浮かびあがっていた。彫刻か花瓶か、とにかく部屋の中に飾ってある、何かのオブジェみたいに、きれいなもんでした。彼女のパフォーマンスは全体的にヨーロッパの人の住む部屋を思い起こさせた。背中に浮き出た骨の動きとか、ゆっくりと体を回転させて足を地に踏ん張るところとか、彼女の体全体が部屋であり、彼女の動きは、梁や壁や家具や窓枠、壁を通して聞こえる風の音とか、その他、部屋の構成物一つ一つを表象している、とか、そんな感じ。 終演後、達人ゆうやマスターの案内により、大勢で中野のもつ焼き屋へ。「とんもつスープ」が有名だというこのお店、美味しくて安くて最高だった。もう一軒、中野の各種ビールが飲める店に入って、ゆうやマスターの軽口を存分に楽しんだ。マスターは明日草野球の試合があるといって早めに帰りました。そんなところもステキですね。 日曜日、Bちゃんと待ち合わせをして、久しぶりにお茶をする。ロンドン旅行をしていたB子に写真を見せてもらう。おみやげにオリーブのパテをもらった。新装開店のワインバーでハッピーアワー価格のワインを飲んでから、Hさんと440で「Baron&Jordan」のライブ。彼らはウクレレとトランペットの二人組で、タップダンスも踊るしバナナも投げるし芸達者でかわいらしい。Hさんとまたワインを飲んで尽きない話をする。雨の中、自転車を漕いで家に帰った。濡れてもそんなに寒くない季節になったのがまたうれしい。 # by chigirayuko | 2012-04-26 16:29
月曜日、善福寺緑地でお花見。デパ地下で手羽先とフルーツ・サンドイッチを買って、南阿佐ヶ谷の駅から延々歩くと、川沿いは花盛りだった。自転車に乗ったOさんが迎えにきてくれて、二人のりして宴席に向かった。
Oさんが持参したコンロでししゃもや銀だらを焼いてくれた。初めて会う人も、二人。花びらが舞い散って、平日だから他に花見客はあまりいなくて、集まった人たちには何の利害関係もなく、思惑も特になく、単に「晴れた午後のひとときと桜を皆で楽しもう」という単純でばかみたいな思いだけがそこにあり、ありきたりな言い方だが、まるで天国にいるみたい。 貴重な時間だ。何をするでもないけど、どんな富豪より自分たちが豊かだと思える。 花びらの絨毯の上を歩いて、女の子たちと「久しぶり」とか「初めまして」とか、なんてことない会話を交わしながら、近所の釣堀へと向かう。6時に閉店だから急げ、と足を早める。 釣堀で釣りをするのは初めてだった。私は一番最初に大きい鯉を釣り上げてしまい、その後、全然つれなかったので、飽きてぼんやりしていたら、みんなに「子役スター状態。最初に栄光を知ってしまった者の悲劇だ」とからかわれた。釣堀にも桜が花びらを散らしている。友人たちが静かに釣り糸を垂らして、動かないでいる。魚のエラに針を引っ掛けて釣り上げて、また戻すのは、少し怖い。もう釣れなくていいよという思いと、また釣れないかなという期待が入り交じって、集中が削がれる。ハイヒールにトレンチコートの、ギャルな装いの女の子が、彼氏から釣りのレクチャーを受けているのをチラチラと見てしまう。 釣堀を出て、川沿いをたらたら歩いていくと、TVカメラが強い照明を無数に焚いて、夕方のお天気番組の中継をしている。遠くの橋の上からも、桜が青白く夜闇に浮かび上がって見える。 商店街で買物をして、近所に住んでいるOさん宅に遊びに行った。Oさんとその奥さんが料理をしてくれて、豚しゃぶやらワインやら餃子やらご馳走になった。話題があっちこっち行くような、あんまり噛み合わない、でも呑気でなごやかな会話をして、終電前に帰宅した。 その日やろうと思ってたこと、あんまりできなかったけど、こんな貴重な時間が過ごせるんなら全然惜しくない。みんなただの酒好きの呑気な人たち、じつはまだそこまで深い付き合いしてるわけでもない、なのに、人生で大事なものが何かを彼らは感覚的に分かってるのかもしれなかった。それは、ちょっとの親切心と自然体と美しいものを愛する心なのです。YEAH. 火曜日、一週間ぶりに畑に行ったら、先週まで見あたらなかった花が、一気に咲いていた。というか、畑に行くまでの道も桜の花が満開だった。梅、木瓜、ハナニラ、零れんばかりの大輪の椿……冬の間、何の植物だか分からなかった地味な細長い草の先っちょには、スズランと水仙の花がついていた。「そう、あなたは水仙、あなたはスズランだったのね〜、今までどうして言ってくれなかったの〜、私、ネギかと思ってたわ、あなたたちのこと……」とひとしきり眺めて、愛でる。 ブラジル帰りの羊屋さんやスカンクも久々に参加、ブロッコリー、いんげんの種まきなど。セロリの芽がちっとも出てこないので、同じ場所を耕して、上から蒔いてしまった。さやえんどうの芽が出ていた。かぼちゃは全然芽が出ない。 ミスタードーナツでコーヒーを飲み、ブラジルの写真など見せてもらう。 帰宅後、カサヴェテス監督「オープニング・ナイト」を途中まで鑑賞。やばい。名作。やばすぎる。アーバンの時間になったので、急いで出かける。 沖縄から友人Tくんが友達連れて、来てくれた。Tは会う度、男前になるね。帰りの地下鉄で、男と女の間の深くて暗い川の話など聞き、再会を約束して別れる。沖縄にそのうち行きたいね。 水曜日の午後、Iさんのアトリエに遊びに行く。新曲聞かせてもらう。宇宙のような広がりを持った、遠くて、無限に拡張しつづける、彼女の内側の世界に、またもや魅了される。すぐ隣にいて、普通にアルフォートをポリポリ食っているこの娘さんの中にどれだけの宇宙が隠されているのだろう。そう考えると、街を行き交う普通の人びとの心の中にも、表現はされねども、それぞれ、広くて深い内面の宇宙があるわけで……どれだけ偉大なことだろう、人間の社会、生命の関わり合いというものは。一聴して持ってかれてしまった。 近所で蕎麦とキツネ焼きを食べてから、新宿の方角に散歩。西新宿は「進学塾」が多い。 小雨の降る中、お寺の桜を見物。桜はピンクの照明でライト・アップされており、私たちがボケッと眺めていると、お坊さんが寄ってきて、「もうちょっと照明の角度変えましょうか?」とサービス精神溢れる提案をしてくれた。喫茶店でコーヒーを飲んでゆっくり話す。雨が強くなってきた。いつも行く居酒屋で日本酒を飲んで、終電前に帰宅。 Iさんと話すと、頭が整理されて目の前が明るくなる。「地球に生まれて良かった、ここも満更ではない、かなり良い星です」……と、もしも私の前世が宇宙人なら、銀河の彼方の同胞たちに、即・報告したい気持ち。 木曜日、下北沢の遊歩道で、Kさんらとお花見。その道は、夜になると明かりがまるでなく、闇鍋のようなお花見になるので注意が必要なのだったが、事前にアドバイスしとくのを忘れたので、案の定真っ暗な中で酒を飲むはめになった。 「新宿のクレオパトラ」の異名を取る、偉大なる変人、トンデモ美女のJさんが、早々に酔っぱらって「私、V.G.(アメリカの俳優)が来日したら、追っかけするの。絶対にヤるから」とサラッとした口調で宣言していて、爆笑しつつも、戦慄が走った。やつは本気だ。 もう東京中の変な女には大体会っただろうとタカをくくっていたのだが、最近、それを上回る強烈な女たちに次々に遭遇し、まだまだ東京は広いと襟を正す今日このごろだ。 9時からダーリンなので早めに失礼して、スーパーで豆腐とじゃこを買って新宿へ。 タイガーマスクがやってきて、韓国の女性ファッション誌に自分のインタビュー記事が載ったと言って、見せてくれた。タイガーの、苦労の多い半生と、仮面の下の素顔をつまびらかにする、感動的な記事で、危うく落涙しそうになったのだが、しばらくして店が混んでくるにしたがって、虎の大将、こちらに牙を剥きはじめ、「おい、ゆうこ!ソーセージ炒めてる場合じゃないぞ!ちゃんと俺の話を聞け!」。人間の個性って、決して一面的には捕らえられない、複雑なものだ。理解したと思っても裏切られ、もう分からないと諦めてると、突然別の面を見せてきたりする。 居酒屋大学にはいつも意外なトラップがある。安心はできない、100%楽しいだけのことってない。そこが学びをうながす由縁か。 閉店後、マスターと$ちゃんと朝イタリアン、美味しかったなあ。 金曜日、本多劇場で、大人計画の「ウェルカム・ニッポン」見た。劇団員総出演で、何をしても皆さん華があって、素晴らしい。全員が少しずつたけしのモノマネをするところなんて、めでたくてめでたくて、お正月のようだった。 終演後、皆さんと台湾料理屋でご飯食べた。12時からダーリンだったので、先に失礼して新宿に向かう。お客さんあまり来なかったので、同じメンバーでずっと飽きずに喋るために、先輩従業員のいちこちゃんと二人で、エセ京都弁やエセ東北弁を駆使して、小芝居をし続けた。そのうち、いちこが、北朝鮮のアナウンサーのモノマネをしはじめたのだが、同じモノマネが大人計画の芝居にも出てきてたから、流行ってんのかなーと思った。芝居の中に入ってしまったような既視感があって、変な夜だった。 土曜日、アーバンレディたちと代々木でフレンチのブランチをした。場末の飲み屋で働いていた所から、一気に華やかな地上に顔を出したものだから、変な気分になって、女の子たちにえげつない絡み方をしてしまった。(「いいですなあ、みんな、こんな美味いもん普段から食ってんの?ん?」等、オヤジみたいな、迷惑な絡み方。)キャンちゃんらと喫茶店TOMでコーヒーを飲む。 髪ぼさぼさのまま、大江戸線に乗って、清澄白河へ。SPROUTで中原さんの個展を見た。ライブの後、二村さんに駅前でラーメンを奢ってもらった。久しぶりに替え玉なんかしてしまった。 地下鉄で二村さんと、また、「男女の間に流れる深くて暗い川」の話題になったので、「カサヴェテスの映画が良かったですよ、見ると勇気が湧いてくるかも」とお勧めしてみた。「オープニング・ナイト」は本当に良かった。5月にイメージフォーラムで特集上映するらしく、楽しみ。 日曜日、新宿中央公園でダーリンのお花見。また巻き寿司を作っていった。小池さんが東方神起の追っかけのために東京に来ており、会うことができた。ゴールデン街のマスターやママさんらも集合して、日没頃に解散。 帰り際に、参宮橋でかよーさんと中原さんとご飯食べながら飲んだ。カツカレーとか豚テキとか、いろいろ食べる。その後下北に移動して、お刺身食べながら、また少し飲む。チリドッグ屋やってる男の人やじゅんこさんも来て、みんな下ネタばっかり言ってげらげら笑っていた。中原さんが、私の顔って似顔絵に描きやすそうと言って、描いてくれた。へんな、目がぎょろっとした、歯の飛び出た、怪獣のような絵。気に入ったので、折り畳んで手帳のポケットに入れた。 # by chigirayuko | 2012-04-19 01:14
月曜日、下北でカレー食べて、バーミヤンで読書した。けっこう進む。
途中から、ピチピチのジーパンを履いた男の人が店に入ってきて、ずっと自分のほっぺたをぴしゃぴしゃ、両手で叩き続けていた。 彼はたまに手を止めて、独り言を叫ぶ。「長澤さん、まさみさん、定義で証明できる、ウルトラ平行線、新しいやつ、ね!」。とてもリズミカルなリリックだ。 背後の席では、若い女性がずっと結婚生活の文句を、年配女性に向かってまくしたてている。時折、「自分は芸能人の誰それと友達だ」という自慢もはさまるが、彼女はえんえん怒っている。 世界中の痛みと哀しみが渦巻いているような、昼下がりのバーミヤン。私も気が気じゃなくなる。 帰宅後、「僕のエリ」という吸血鬼映画を見る。まあまあ。ベタの水槽を洗ってから、いちこママの誕生日を祝いにダーリンへ。二村さんとかゆみこさんとか来て盛り上がった。アリシアが「Happy birthday」一曲弾くためだけにバイオリンを持ってやってきたのが相当粋だった! 火曜日、ニコラス・ローグの「ジェラシー」を見た。すごい映画だった。男女がこうなっちゃったらもう仕方ない。こういうことってあるよねーって、男女交際にそんなに詳しくない私でも思うようなガックリ・ストーリーだった。本当にすごい。トム・ウェイツとかビリー・ホリデーの曲が格別に良く聞こえる。アート・ガーファンクルって誰かと思ったら、サイモン&ガーファンクルの人か! 水曜日、Aちゃんたちと新宿で飲む。焼鳥屋行って、居酒屋行ってゴールデン街、と三軒もはしご。タケノコの天ぷらがおいしかった。小さい店でタモリの番組を見ながら、作品づくりと自意識についての話などする。ちょっと酔っぱらってしまって、もっと上手に話が聞けたらよかったのにと後で反省。 木曜日、ダーリンに麻婆豆腐のお通し作って持っていった。開店するなり、すんごく美しい外人青年が飛び込みで入ってきて、聞けばまだ19歳のハリウッド俳優で、映画のプロモーションで来日中だという。場末の店が急に高級感溢れる輝きに満ち満ちて、焦った。深夜には元芸者さんの女性もやってきて、美しい人にたくさん会えた日だった。 明け方に、常連の男の子の人生相談に乗ったらひどく喜ばれ、「そのアドバイス、お金取れますよ!カウンセラーになったら?」とまで言われたので、満悦。でも興に乗ったときしか、良いこと言えないから、仕事になるとまた別かな。たまたま、その日は彼と歯車がよく噛み合ったようなのだった。 金曜日、次のお芝居の打ち合わせ。相手の人は、同時代/過去問わず、様々な美術や音楽に造詣が深く、私が自分の部屋で、ポンヤリ風の音など聞いている間にも、世界を回って存分にARTに触れてきたんだろうなあと思うと、目を開かされるかのよう。「僕の友人の××さんなんかは、『まだ今の時代でも、新しいことができる、そういうものが見たい』と言うんですよ〜」なんて話を聞いて、そういう気持ちって忘れてたなあ、としみじみ思う。貴重な機会を持つことができた。 新宿に移動し、デパートで寿司なんか食べる。Twitterで「雪が降ってる」「あられが降ってる」という声が流れてきたので、板前さんに「雪が降ってるみたいですよ」と言ってみたら、「嘘」「ちょっとお前見てこい」と大騒ぎになって、「降ってませんでしたよ」ってことになり、嘘つき狼少年みたいになっちゃったな〜と赤面する。 その後、時間潰そうとマンガ喫茶に向かって歩いていたら、小さいあられが降ってきて、歓送迎会帰りのサラリーマンたちが空を見上げていた。 マンガ喫茶で、漫★画太郎の「罪と罰」読んだら、なんだかすごかった。 ダーリンにたどり着いたら、高円寺でいつも飲んでいるという酔っぱらいの女の子集団が来てて、賑やかだった。早い時間にマスターが「最近、ゴールデン街であった面白い事件」の話をしてくれてみんなで笑っていたら、明け方にその事件の張本人がベロベロに酔っぱらってやってきたのが、グッド・タイミングすぎた。酔っぱらいは勘だけで動いている生き物なので、噂されてると、勘づいて寄って来ちゃうのかもしれない! 酔っぱらいの第六感すげーな!!! 土曜日、ブログ書いたりしてた気がするけど、あんまり大したことしなかった。 日曜日、四谷の土手でアーバンのお花見。それぞれ手製のつまみを持ち寄って飲んだ。仲良しが一同に会して楽しい宴でした。夕方からアーバンに流れてカラオケ、その後、焼きとん屋で一杯飲んで、ママとチーフとまた別の店で少し飲んで、酔っぱらいすぎてお風呂入らないで寝た。桜きれいだったな。 # by chigirayuko | 2012-04-12 17:23
月曜日、何も体に良いことをしてないのに体調が良かった。お酒を抜いたからだろう!「シッダールタ」を読み終わった。
火曜日、かよーさんと近所で飲んだ。「椿」という焼きとん屋は、焼酎もワインも日本酒もみんなちっちゃいコップに入って出てきて、300円。焼酎には最初っからレモンの風味がつけてあり、ものすごく酔っぱらいそうな味。もう一軒行った店では、水槽でウーパールーパーを飼っていた。飼うの難しそうなのに、よくやってる。 水曜日、畑に行ったが、メンバーが来ない。暖かいので縁側で寝転がっていたら、急に雲の流れが早くなり、雨が降ってきた。ほとんど何も作業をせず、ドトールへ。 ニコラス・ローグの「WALK ABOUT」と、ヒッチコックの「ハリーの災難」のDVDを見て、どちらもとても気に入った。 「WALK ABOUT」、小さい頃、冷たい池を裸で泳いだり、砂漠を旅することを、なんとなく空想していた記憶がある。自分の記憶の断片が映画になったようで、愛おしい。 「ハリーの災難」は、シャーリー・マクレーンのデビュー作だそうだが、美しすぎてびっくりした。死体を何度も埋めたり掘り起こしたりする、ギャグみたいなお話なんだけど、よくできた探偵小説を子供に戻ってベッドの中で読んでいるかのように楽しい。 木曜日、ダーリンにお通し作っていこうと思って、タケノコとインゲンと鶏肉をスーパーで買って煮ていたら、実家の晩ご飯とまったく一緒だった。母に「今日は気が合ったわね」と言われました。店には量子力学を研究している大学院生とか、漫画家のドルショック竹下ちゃんとかが来てくれた。どるちゃんとまた夜明けのラーメンを食べてしまった。 金曜日、クックパッドを見ながら、バナナシフォンケーキを作ってみた。すぐできて嬉しかったんだけど、型からうまく出ないで崩れてしまった。次作の資料としてプラトンなんか読んだ。アホなので、ノートにメモを取りながら、ちょっとずつ噛み砕いて理解していくから、とっても時間がかかる。12時からダーリンへ。常連さんがたくさんやってきた。マスターは6時に店が終わってから、さらにお客さんと飲みに行っていた。どういう身体の構造だったら、そういう芸当ができるのでしょう? 自分はマスターを尊敬し出している。酔っぱらいのあしらいが特別に上手なのです。 土曜日、くたびれて凹んでいた。少し歩こうと思って、近所でビデオを3本借りる。このままじゃいかんと思い立って、伸ばし伸ばしにしていた大事なメールを送ってみたんだけど、気づいたら12時回って、もうエイプリルフールになってた。大事だったのに嘘みたいになっちゃった。いつもこんな調子だ。 日曜日、飼っていたベタが死んでしまった。スコップですくって庭に埋めた。5年ぐらい生きるのもいると聞いていたので、そのつもりだったが、ネットを見ると寿命は1年とか1年半とか2年とか、いろいろ書いてある。心の準備が全然できていなかった……。 友人に電話して、一緒に神田の「万世」でステーキを食べた。とても美味しい。こうやって意気揚々と牛肉を食べているのに、あんな小さな魚が死んで泣いたりしている。ちっとも理屈が通っていない。秋葉原を歩いて、神保町まで戻り、「日比谷バー」でお酒を少し飲んでから、ヴェローチェでコーヒーを飲んだ。最後に神田の彼女の家に寄って、チワワのミナちゃんを散歩させるのに付き合った。犬の散歩って初めてしたけれど、とっても楽しい。小さい足をめちゃくちゃに動かして進むから、強い力で、綱が引っ張られる。「散歩行く?」って言うと分かるし、「ボールとってきて」って言うと分かるのだ。うちの猫はそんなの、わからないよ。わかってるのかもしれないけど、無視するし、犬はいいな。犬も飼いたいです。 朝になって、ベタに餌あげようと思って水槽の部屋に行こうとして、ああ、もうあげなくていいんだ〜、って思うのがなんとも悲しい。ベタのこと別に好きでも嫌いでもないと思ってたけど、毎日いっしょにいるともう家族なのね。うちのベタはネオンテトラをかみ殺した犯罪魚だったけれど、その凶暴性、 Natural born killerな生き様にも、どこか親近感を抱いていました。目つきが悪くて受け口で、顔相がすでにヤバい感じだったね。でもそこも愛おしかった。ベタって魚は、水中でじっとしてあんまり動かないと聞いていたのですが、うちのは常にひらひらと泳ぎまわっていて、餌をあげると物凄い勢いで上がってきては、水面が揺れるほど激しく餌に食らいついていた。書いているとどんどん思い出してくる。そういう記憶の積み重ねが、同じときを過ごすということなのね。 # by chigirayuko | 2012-04-07 22:46
月曜日、バスを乗り継いで健康ランドに行った。岩盤浴したら超!気分爽快になった。
あんな、あっためられた石の上に寝転んで、汗を掻くことの、何が楽しいのかと、やらない人は思うでしょうが、けっこう良いものなのです。宗教じゃないですよ。なぜ良いのかは私もよく分かんないのですが、騙されたと思ってやってみたら良いんじゃないかと思います。 低温サウナで、これでもかという勢いで、『美味しんぼ』を読んだ。いつも飛び飛びで読んでるから、どのへんで山岡さんと栗田さんが良い感じの仲になるのか、定かではなかったのですが、今回はそれを検証すべく、怪しい雰囲気を嗅ぎ取った何巻かの周辺を、集中的に読みこんだ。 検証の結果、「二木まり子」とか「団社長」といったライバルが出てくるのは、栗田さん山岡さんが付き合うのより、ずーっとずーっと前であることが、わかった。複数のライバルたちが群雄割拠する、いわゆる「戦国時代」は、思ったよりずいぶん長く続く。数えてないけど、十巻分ぐらいは、「戦国時代」のままなのだ。それどころか、山岡さんは、自分が栗田さんのことを好きであることを、プロポーズ直前まで、全然気づかないのである。これは驚くべきことだ。 さらに、どういうきっかけでプロポーズに至ったかは忘れたが、本プロポーズの前に「俺、君にプロポ—ズするよ」と「予告プロポーズ」し、その後も栗田さんは、「まだ予告しかされてないし……」と、ここぞとばかりに逡巡するのだった。 この巻には、ご大層にも、背表紙に「山岡、プロポーズ」と副題がついているぐらいで、美味しんぼ世界にとって、プロポーズというのがどれだけ大事件であったかがわかる。そんなに紆余曲折あったわりには、結婚して子供ができるのは早かったね〜〜、というのが栗田山岡への世間の一般的な印象だろう。 やっぱり作者も、栗田さんを「もうっ。鈍感!」と赤面させてはばからない、ノホホンとした山岡さんを、一日でも長くこの世にとどめておきたかったのだろう。普通、物語において、ライバルをこんなに大勢出してくるというのは、主役二人を早くくっつけたいがためであることが多いのだが、「先へ向けてストーリーを固めてゆきたい」という目的と、「このままの、恋愛に疎い山岡を、失いたくない」というファンや作者の願望と、二つの矛盾した思いの錯綜が、この長い戦国時代を生み出した一つの要因であるのだろう。 そんなことを低温サウナで考えていたら軽く3時間ぐらい過ぎていたから、どうかしてる〜。 火曜日、アーバンがお休みで暇だったので、店員カヨちゃんに遊んでもらおうと思ってダーリンに飲みにいった。キャッキャとおしゃべりしていたら、バーンと扉が開いて、(本当は扉はいつも開いてるんだけど、雰囲気で。)見るからに様子のおかしいお客さんが入ってきた。 「あの、マスターいますか〜? 僕、今、ちょっと療養所から、抜け出してきて」 と、突然、自己申告した彼。よくよく聞くと、アルコール中毒の更生施設にいるところを、「夜勤だ」とウソをついて抜け出して、好きなバンドのライブに行ってお酒をしこたま飲んできたらしい。 「僕、もうすぐ施設から出られて、ハウスクリーニングして貯めたお金で、都内で一人暮らしをするんですよ。それで、嬉しくて、ぜひマスターに報告したくて」 という言葉がもう、呂律が回ってなくて全然聞き取れないし、第一目の焦点がまったく合わないので、とても怖い。手をぶんぶん振り回してるのも危なっかしい。酔っぱらいはたくさん現れるが、こういう人はなかなかいないな〜と思いつつ、私は「もうお酒飲むのやめて帰ったらどうですか」と、一生懸命説得した。親切心もあるが、怖いし声がでっかくてうるさいし、カヨちゃんともっとガールズトークしたかったので、早く帰ってほしいのだった。 お客さんは同じ言葉ばかりを何度も繰り返し、私の言ってることなんか全然伝わらないみたいだったが、怖いのを抑えて、じいっと目を見て、「今のお客さんに会っても、きっとマスターも喜ばないですよ」、「せっかくお金貯めたんだから、ちゃんと出て来れたら、その時にまた会いに来たらいいじゃないですか、ね」等々、ささやかな説得を続けた。 小一時間ほど語りかけただろうか。彼は突然、フッと目が醒めたような、素に戻った顔を一瞬した。「あ、人間らしい表情になった」と思った途端、「僕帰ります……なんか、お説教されちゃったし……」と言って、彼はついに店を出ていったのである。 私、本当は超小心者なので、その後ずっと心臓がバクバクしてた!! ああ、また居酒屋大学で何の教科だか分からない勉強をさせてもらった、怖かったけど。 その後は再びガールズトークに花が咲きました。 何かの拍子に誰かの口から、「バートルビー症候群」という言葉が出てきて、「あ、バートルビーって確かアメリカの小説だよ。大学のアメリカ文学史で習ったわ」と言ったら、みんなから尊敬された。米文学の巽孝之先生!!千木良は、新宿砂漠で立派にやっています!!先生の教えが、役立ってます、主に、居酒屋でですけれども!!ワーン(号泣)。 水曜日、押上で超美味しいレバ刺しが食べられるというので、半蔵門線に揺られて行ってきました。二十人くらいの集団で、お座敷を占拠して、見たことがないほど分厚いレバ刺しや、山盛りのローストビーフや、子牛のステーキを食べながら、焼酎を飲んだ。レバ刺しがあんまり分厚くて、口からはみ出そうになるのを抑えながら食べる、という体験はしたことがなかったので、とても新鮮でした。初対面の人が多くて緊張したけど、高雅な遊びをした気分になった。 朝吹真理子さんに、二冊買っちゃってた「ダロウェイ夫人」を一冊あげた。前にSFの本をもらったことがあったのでお礼のつもり。素敵な人のところに行って、本もさぞ喜んでいることでしょう……。帰り道、ハイヤー乗る人に便乗して首都高ぶっとばし、西東京の夜景とか真っ赤な東京タワーとか眺められて、夢心地。分不相応に良い目を見たので、ドキドキしてなかなか眠れず。 木曜日、初対面の編集者さんと喫茶店で話す。女性向けの本を作っている編集さんで、話しているうちに、普段接することの少ない、普通のOLさんの悩みや願いについて思いを馳せることに。 「友達が欲しい」とか「彼氏が欲しい」「幸せになりたい」「痩せたい」「お金持ちになりたい」と思っている女の人に向けて、どんな本を作ればいいのか、私もしばし考えてみたけど、全然分かんなかった。「みんな、そこまでして幸せにならなくてもいいんじゃないカナ?」とか言ってしまった。「私の働いてる飲み屋に飲みに来たら幸せになれるかも……」とも言ってしまった。 まがりなりにも、こっちは本を書かせてもらいたい立場なのだから、もっと真面目に考えて、何か良いアイディアを出して使ってもらわなくては、とも思ったのだが、何も浮かんでこない!!私だって、幸せになりたい女の人の一人であるはずなのに……。まるで、自分を宇宙人のように感じて、「地球のメスはそんなことで悩んでいるようだな……ふむふむ……わが星のメスとは違うな……」と研究してしまいそうになる。ダメだ!!現実を見なくてはダメだ!! 何不自由なく暮らしてる若い女の人が、孤独で虚しい生活を送っている、という話を聞くと切なくなる。今の文化は見栄っ張りで、カップル愛礼賛、家族愛礼賛、ほっこり休日を楽しむを礼賛、幸せって嘘でも言わなきゃ落伍者みたいだ。 無理して幸せにならなくてもいいから、若い女の人たちには、文句ぐらいは、バンバン言っててもらいたいなあ、と思います。 私の妄想かもしれないが、「ほっこり女子」が礼賛されるのは、単純に年寄り層の圧力だと思う。今の日本に金がないから、金がなくても幸せ感じられる、よく出来た若者像が年寄りにもてはやされているだけなのじゃ……。この話も今の思いつきで、嘘かもしんないんだけど。 そんな感じで20代は、Don't trust over 30で、頑張ってもらいたいと思います。そんなに常にご機嫌じゃいられないよねー。みんな!!イライラしようっぜ!!!! 金曜日のダーリン、一見さんのお客ばかり次々にやってきた。歌舞伎町で悪い人にも顔がきくというお客様がご来店されて、愛犬の話や今までした大立ち回りの話なんかを、長時間ロックオンでしてくださった。本当は小心者なので、またもや超ドキドキ、心臓ばくばくだった。常連さんが来て、横でずっと寝ててくれたので、多少はほっこり安心したけど。 終わって片づけてたら、AV監督の二村さんが店に電話をくれて、近くで飲んでるから来なよと誘ってくれた。仕事の後に、見知った人々とほっこりお酒を飲む喜びよ……。 しかし、お店のバーテンさんに、「好きな音楽のジャンルは何ですか?」と久しぶりに聞かれて、魂が抜けそうになった。朝方で面倒くさかったので「ジャンルで聴いてないですねえ」と答えたら、「そうですよね、もっと感覚で聴くものですよね」とおっしゃられて、私はそれも違うと思う。 音楽は感覚で聴くものじゃないよ。人間は音を聴くことができる、そんな聴覚や視覚や触覚をまとめて感覚と呼び、五個あるとか六個あるとか言われている、その感覚っていうものを通じて、人間は自らが生きてこの世にあることを知るのだ。音楽はもしも人間に感覚がなくたって、常にどこでも鳴っているから、それを聴こうが聴くまいが、音楽のほうでは知ったこっちゃないのだ。聴くというより、たまたま近くを通った音楽に、出会うことがあるというだけ。音楽のことはそういうふうに考えているほうがお互い、やりやすいんじゃないのか。 でも、自分はあんまりにも音楽知らないので、もうちょっと聴いたほうがいいんだろうとも同時に思っている。矛盾しているようだが。バーテンさんは相対性理論とかが好きなようだったので、今どきの人なんだなあと思って何も言えなかった。 土曜日、起きたら遅刻しそうな時間だったので、慌てて横浜へ。たにぐちいくこちゃんが出ているミクニヤナイハラ「幸福 on the 道路」を見に行った。いや〜〜〜、良かったです。以前、横浜のもっと小さい劇場で「ワークインプログレス」を見たときは、役者さんたちのはちきれんばかりのパワーが、狭い空間きちきちに満たされて、なんだかフラストレーションの溜まる作品になってるような気がしたのだけれど、あれはやっぱり作り途中だからだったのだと納得した。 普段、思い切り走ったり踊ったりしているとき、目の前の景色がバラバラに解体されて、木も建物も人も車も、全部ただの物質、丸い原子の集まりで、変わりはないんだと思えることがある。今、めちゃくちゃに走って踊ってる役者さんたちの目に、きっと映っているであろう、そんな風景を、観劇しているだけで、感じることができた。宙に舞う役者の髪の毛の残像や、翻るスカートの印象。ゆらめくオレンジの照明が、幾本もの手足の影を壁に映し出す。 そして、久しぶりに見たいくちゃんはやっぱりかわゆかったので、私は大満足だった。 いや、役者さんたちのかわゆくない顔も、とても良かった。みんな、目や鼻の穴をひんむいて、汗を流して顔に皺を作って踊っているが、それが良い。私は今まで、人の顔を「可愛くあれ」「美しくあれ」「イメージ通りの私の思う、あなたであれ」と思って、見ていなかったか? これを期に、景色の見え方が変わりそう。自分のイメージなんてどうでも良いのだ。醜くたって美しくたって、ただ人の顔がそこにあるだけだ。見えてるものを、見ればいいのだ。素直にそう思えた。 帰り道、横浜の夜景は美しかった。「夜景なんて別に好きじゃない……」と思っていたのに、なんだかとても良かったのです。観覧車が煌めいていた。駅で、韓国料理屋に入ってビビンバとサムゲタンセットというのを頼んだら、多すぎて全部食べきれなかったけど、楽しかった。 日曜日、新宿で「海燕ホテル・ブルー」を見た。すごく後に残る映画だった。男たちの同志愛的友情を描いているシーンに変な味があって、それが帰りの電車で本を読んでいるときに何度も思い出された。気持ちよくない、苦いような、変な感じ。 本は、その日に新宿で買ったもので、ヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」。ダーリンのお客の、アメリカ人男子が勧めてくれた。人生で何度も読み返す、大切な本だという。ブッダの青年期の旅路を描いた小説で、ヘッセ自らの宗教的な体験がイメージソースになっているらしいのだけど、いやあ、いかにも若くて格好の良い、アメリカ人の男の子が座右の書にすべき作品、という感じだ! 文章が詩のように幻想的で、なのに明快で、淀みない。 私が人生で何度も読み返すのって、「桃尻娘全六巻」だものね。 ちょっと格好良さではヘッセに負けるかもしれないねー。 でも、そこが良い。 何度も読むけど、何度読んでもわからない箇所がある。「利倉くんは私の利用法が分かってるんだ。私は利倉くんの利用法をまだ知らない。」ってどういう意味? 十八年考えても、まだ分からない……。アメリカの男の子にはもっとわかんないだろうね。日本に生まれて良かったね。 今週はそんな感じでした。長文になっちゃった。 # by chigirayuko | 2012-03-27 00:35
月曜日、人からモンティ・パイソンのDVDをお借りしたので、ちょっとずつ見ている。これからも、コントを書くかもしれないから、参考にするのだ……。60年代の若者の若さ、若々しさ、パワー、エネルギ—、力、活力、活き活きとしたパトス、情熱が、ぶんぶんに溢れ出していた。
クールなイギリス紳士たちが、シレッと何食わぬ表情で、不条理な笑いを追求している、というイメージをモンティ・パイソンに抱いていたのだが、全然クールじゃなくって、熱くてバカバカしかった。今こんなに熱いキレ芸をやる芸人さん、なかなかいないかも。全員が江頭みたいに本気100%だ。やっぱり何ごとも本気でやらないとダメだね!!そして勝手な先入観を持っていてはいけない。 しかし、ディテールが凝っていて、さらにネタが難解なので(イギリス文化を知らないと分かんない笑いが多い)、全部見るの大変。DVD7枚あって、やっと1枚目を見終えたところで、貸してくださった方は「一年ぐらいかけてゆっくり見てちょうだい」と鷹揚に構えていらっしゃったけれど、本当に一年かかってしまうかも。 火曜日、友人B子と「シャーロック・ホームズ2」@バルト9。最高でした。知人の働いてる居酒屋にご飯を食べに行ったら、その子が「SWANNY」という名前のカクテルを考えたと言って、出してくれた。氷に閉ざされた湖をイメージして、グラスの縁には塩をあしらい……柑橘系のジュースを使っていて口当たりは爽やかだが、飲み進んでいくうちに、底に溜まったアルコールの強いお酒に酩酊させられていく……という代物だそうです。急いでてちゃんと最後まで飲めなかったけれど、本当に嬉しく思った。また作ってもらいにいかなくちゃならない。 アーバンに行ったら団体さんがやってきて大賑わいだった。よく働かせてもらいました。 水曜日、確定申告出しに税務署に行く。お蕎麦屋に行くと鴨南蛮ばっかり頼んじゃう。図書館で資料集め。橋本治の「リア家の人々」単行本になってから読んでなかったと思って借りてみた。深夜まで夢中になって読んでしまった。何がそんなに面白いのか、多分人にはちっとも上手く説明できない。「巡礼」みたいに感動のフィナーレがあるわけではないし……けれども、すごい小説だと思う。登場人物たちが架空の人間とは思えない。実際にいた一家の家族写真を見せられて、さらに一人一人の声を次々に聞いているみたい。行きつ戻りつする時代の流れにのっかった、砺波家の人々の声は、その重なり具合によって、時に悲痛だったり穏やかだったり、媚びや諦め、憤怒に彩られていたり、と無限に色を変えてゆく。 木曜日、ダーリンで働く。せりと切り干し大根のおひたし、タコとかぶの甘酢和えとふたつお通し作った。最初に知人が来てくれた後、全然人来ないなーと思ってたんだけど、12時過ぎからワイワイ盛り上がってお祭り騒ぎになった。朝、ホストクラブのド真ん前にある普通の中華屋でラーメンを食べたのが、良い思い出。どるちゃんと夜明けのコーヒーも飲んでしまった。 金曜日、中野に集合して女三人で悪だくみ。新宿に出て、喫茶西武でお茶する。友人の作品づくりの相談にのったら、何だか役立ったみたいで嬉しかった。マンガ喫茶に行って人が勧めてくれた少女マンガを読む。全然現実味のない話だったけど、登場人物たちが必死で生きている姿に胸打たれた。現実に存在する自分のほうが、フワフワと非現実的に生きているみたい。ダーリンで川ちゃんと映画の話、映画業界、俳優業界の話。すぐ横では、女王様が大勢角突き合わせて、仕事に関する真剣トークを繰り広げている。熱気に溢れている。朝、小雨の降る中を帰宅。 土曜日、ネットでヘルツォーク監督の「グリズリーマン」を見る。胃腸の調子が良くないので、ホットカーペットに腹這いになって、内臓を温めながら見た。ヘルツォークはいつも音楽が素晴らしい。「グリズリーマンのティモシーは、世界は調和していると考えている。けれども自分は、生物界を諍い、敵意、殺しに満ちたものとして捕らえている。そこが違う」というナレーション(うろ覚えだが)が印象的だった。 日曜日、「サウダーヂ」見に行った。コンテンポラリーな、鋭い観点にハッとさせられる。登場人物たちが土を掘っている絵がとにかく魅力的。鹿が車に轢かれるシーンがあったので、終わってから鹿を食べたら、めちゃ美味しかった。酔っぱらって「黄色いロールスロイス」と「ロッキー・ホラー・ショー」のDVDを買ってみた。「ロッキー・ホラー・ショー」、十代で初めて見た時は、猟奇的!倒錯的!とドキドキしたが、今見るとダンスも歌も元気いっぱいで健康的だ。特に最初の踊りとか……みんな楽しかったんだろうなあと羨ましさばかり募って、途中で早送りした。 # by chigirayuko | 2012-03-20 22:43
月曜日、大好きな仔猫ちゃんたちと街でコーヒーを嗜む。別の仔猫ちゃんからTelが来たので、先の二人と別れて、食事。帰りがけに駅構内のキャフェでビールを飲んでいたら、違う仔猫ちゃんにバッタリ。ひとしきりお喋りが済んだ頃、最初の仔猫ちゃんに再び呼ばれて、酒席へ。日本酒をたくさんいただいて、別の店へはしご。そこで出会った新しい仔猫ちゃんに案内され、街の高いビルディングの中のサウナランドに宿泊。ちょっぴり年かさの、外国生まれの仔猫ちゃん二人組から、垢すりとマッサージのサービスを、存分に、受ける。
すんごい遊んだ。男だったらすごいモテてるみたいな感じだ。気持ち悪い!!何が仔猫ちゃんだか!! 火曜日、朝に「岐阜屋」行って鳥ソバ頼んだら、あんかけですんごい熱くて全然食べられなかった。アーバン行ったら店の子ばっかり遊びに来てて、みんなでカラオケした。帰りにダーリン行って、かよさんにジョナス・メカスのビデオ借りた。アンディ・ウォーホルと過ごした時間をコラージュした短い作品。超おしゃれや。 水曜日、スーデラで日仏学院の関連のイベント。ダンスとライブ。朝まで六本木で飲む。タクシーの運転手さんが500円おまけしてくれた。人生で初めての経験かもしれない。 木曜日、ホタテと大根のサラダを作ってダーリンに行く。友人がたくさん来てくれた。朝がた、ご飯を食べようと知ってるレストランに入ったら、店主がカウンターに横たわって寝ていた。同行の飲み友達と今までの仕事の話になり、「『猫殺しマギー』っていう小説を書いた」と言ったら、「まさかあ。それはあなたじゃないでしょう? 別の人が書いたんでしょう?」と全然信じてもらえなかった。知ってる人もいるんだなあ、と嬉しかったけど、なんで信じてもらえないのじゃ。 金曜日、たまにはゲームでもやろう、ダーリンで客がいない時間の暇つぶしにもなるし。と、iphoneアプリをダウンロードしてみたのだが、入れるやいなや義務感に駆られて、マニュアルを見ながら必死で攻略しまくり、またたくまにクリアーしてしまった。疲れた……。リラックスしてエンジョイする、ってのとはほど遠い。ゲームは向いてないみたいだ。 油揚げと大根の味噌汁、豆苗と豚肉の炒め物など作って食べて、お茶をゆっくり飲んで、心を落ち着ける。そう、このように、ひとつひとつの所作を丁寧に大切にして、落ち着いた生活がしたいのだ。 ダーリンでは、デモ田中と長時間トーク。事務所にビールサーバーがあって、毎朝、義務感に駆られて、ついおはようビールしてしまうのだとか。他にも、三百人斬りの経験がある元水商売のお兄さんの話など聞く。なんか疲れた。帰ろうとしたら、3月なのにぼたん雪が降っててびっくり。 土曜日、知人と焼鳥とか食べた。昔の悪事の話をたくさんしてもらった。ここでは書けないようなことばかり……気が小さいので正直びびりました。寝る前に大島弓子選集の「すべて緑になる日まで」の巻を読んで、乙女の世界に浸って、号泣。うまくバランスが取れました。「きゃべつちょうちょ」、素晴らしい!「おりしもその時チャイコフスキーが」、最高!読む度に更なる発見がある。 日曜日、畑にアスパラやかぼちゃの種を蒔いた。畑仲間たちに「なんで元気ないの?疲れてる?」と次々に聞かれ、聞かれるたびにムッとしてしまった。ということは、やっぱり疲れてるのだろうか。理由はお酒の飲み過ぎ以外にはありえない。悲しい。 # by chigirayuko | 2012-03-14 21:51
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●千木良悠子プロフィール
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